宇治田楽まつり2007 演目紹介
語り かたり |
ここは、平安京の郊外、ちはやぶる宇治川の中州。 今年も宇治の里にまつりの季節がやってまいりました。 さても楽しみな・・・ 期待に胸をふくらませるその時、彼方から太鼓の音が響きます・・・ |
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入場 にゅうじょう |
紅葉に染まるまほろばの さやけき里の楽しさよ・・・ 手に手に楽器を囃しながら、田楽衆は市中を練り歩き、夕闇せまるころ、此所にやってきます。 |
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精霊降臨 せいれいこうりん |
川面を一艘の舟がすべり、月の精霊がこの島に降臨します。 | |
火入れの儀 ひいれのぎ |
夕闇に篝の火がともされ、いよいよまつりの始まりです。 | |
入祭唱 にゅうさいしょう |
集い来た田楽衆は、大地と空、そして宇治の人々に、まつりの始まりを告げて歌います。 | |
訪い おとない |
夕闇に響く笛の音は、宇治川と月とに呼びかけます。 精霊の放つ月の雫が地に落ちると、そこから、次々に無垢な子うさぎたちが生まれるのです。 精霊たちが手にしているのは、宇治ゆかりの木々です。 |
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童舞〜惣躍り 序〜 わらわまい〜そうおどり じょ〜 |
月の使者、子うさぎたちの舞です。 | |
龍舞 りゅうまい |
子うさぎたちの舞は、宇治川に棲む水神を呼び醒ましました。 凛とした所作の舞は、やがて飛竜を思わせるうねりとなり、龍神は天に昇って雷鳴を轟かせ、慈雨を降らせ・・・ |
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獅子舞 ししまい |
「ぎおんさん」で知られる京都八坂神社の花傘巡行で先頭を務める祗園獅子舞が特別参加。無病息災や賢くなる事を願って獅子に頭を噛んでもらうのが慣わしです。 茂山千之丞さんの振り付けによる雌雄一対息の合った舞いが田楽に華を添えます。 |
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言祝 ことほがい |
歌詠みたちが、宇治の自然を讃え、田楽の面白さに喝采を送ります。 今年は初の試みとして 公募した一般市民の方の歌の中から三首を詠みます。 |
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惣躍り 破 そうおどり は |
人々は 大地の恵み、稲の初穂を手に躍ります。 喜びの躍りに心が浮き立ちます。 |
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宇治茶礼賛 うじちゃらいさん |
宇治に古くから伝わる茶摘歌。 その美しい旋律と歌詞を再構築しました。 新たに創作しました茶摘おどりを、宇治田楽の楽器・茶ちゃらの音色と共にお楽しみください。 |
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田楽躍 でんがくやく |
振り鈴、ビンザサラ、腰鼓を打ち鳴らしながら、隊形を様々に変化させて躍ります。 今年は楽器三種、十二名の躍り手で演じます。 曲に合わせて歌われるのは、応神天皇が木幡のヤカワエヒメに贈った求愛の歌です。 |
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散楽 さんがく |
宇治の地にかつてあった・・・大陸渡来の散楽。 京都ジャンピング体操クラブの子供達による鮮やかなアクロバティック且つダイナミックな演技をご覧ください。 |
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惣躍り 急 そうおどり きゅう |
太鼓の拍子が活き活きと響き渡ります。 まつりに心を解き放った人々の躍りは最高潮に達し、生命の歓喜を謳歌するのです。 |
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終演〜大団円〜 しゅうえん〜だいだんえん〜 |
今宵、まつりに勧請された精霊たちは、川風の彼方に帰ってゆきます。 そろそろ私たち田楽衆もおいとまする刻限となりました。 それでは皆様、おなごりはつきませぬけれど、ごきげんよう。 また来年・・・ |