宇治田楽まつり2012 演目紹介 
Uji Dengaku Matsuri 2012 Program

オープニング
     Opening
今年の『やまとうた』に選ばれた方々を表彰し
記念品を贈呈いたします。
入場
     にゅうじょう
     Nyujo
紅葉に染まるまほろばの さやけき里の楽しさよ・・・
手に手に楽器を囃しながら、田楽衆は市中を練り歩き、
夕闇せまるころ、此所にやってきます。
精霊降臨
     せいれいこうりん
     Seirei Kourin
川面を一艘の舟がすべり、
月の精霊がこの島に降臨します。
精霊たちが手にしているのは、宇治ゆかりの
紅葉と山吹です。
火入れの儀     
     ひいれのぎ
     Hirenogi
夕闇に篝の火がともされ、いよいよまつりの始まりです。
入祭唱
     にゅうさいしょう
     Nyusaishou
集い来た田楽衆は、大地と空、そして宇治の人々に、
まつりの始まりを告げて歌います。
訪い
     おとない
     Otonai
夕闇に響く笛の音は、宇治川と月とに呼びかけます。
精霊の放つ月の雫が地に落ちると、
そこから、次々に無垢な子うさぎたちが生まれるのです。
惣躍り 序 〜童舞〜
     そうおどり じょ〜わらわまい〜
     So Odori Jo -Warawa Mai-
月の使者、子うさぎたちの舞です。
大地の恵み、稲の初穂を手に躍ります。
雲龍〜龍舞乱声
     うんりゅう〜りゅうまいらんじょう
     Unryu〜Ryumai Ranjou
月、照らす芒(すすき)の野に風が吹き始める。
空に浮かぶ月にうっすらと雲がかかり、遠くで雷鳴が鳴り響く。
ぽつぽつと、雨が降り始め、小川の水も水位を増していく。
風も激しさを増していき、何時しか月は雲に隠れ、
稲光(いなびかり)が夜の空を照らし出す。
雨も次第に激しさを増し、一際大きな稲妻が光った途端
あたりは一時の静寂に包まれる・・・
龍舞
     りゅうまい
     Ryumai
子うさぎたちの舞は、宇治川に棲む水神を呼び醒ましました。
凛とした所作の舞は、やがて飛竜を思わせるうねりとなり、龍神は天に昇って雷鳴を轟かせ、慈雨を降らせ・・・
言祝
     ことほがい
     Kotohogai
歌詠みたちが、宇治の自然を讃え、
田楽の面白さに喝采を送ります。
市民から公募した歌の中から選ばれた三首を詠み上げます。
惣躍り 破 〜翔〜
     そうおどり は〜しょう〜
     So Odori Ha -Sho-
鳳凰の巣立ちから、大きく翼を広げえて
勢い良く大空に飛び立つ様を表した躍りです。
行道囃子 〜豊穣〜
     ぎょうどうばやし 〜みのり〜
     Gyodo Bayashi -Minori-
豊作でたわわに実った稲の刈り入れが終わり、
恵みに感謝し囃して踊り 喜びを分かつべく、
皆の集いを報せ練り歩きます。
宇治茶礼賛
     うじちゃらいさん
     Ujicha Raisan
宇治に古くから伝わる茶摘歌。
その美しい旋律と歌詞を再構築しました。
創作しました茶摘おどりを、宇治田楽の楽器・茶ちゃらの
音色と共にお楽しみください。
語り
     かたり
     Katari
見返り兎とともに 応神天皇の妃宮主矢河枝比売(ミヤヌシヤカワエヒメ)が昔を偲んで語ります。
田楽躍
     でんがくやく
     Dengakuyaku
振り鈴、ビンザサラ、腰鼓を打ち鳴らしながら、隊形を様々に変化させて躍ります。
今年は楽器三種、十二名の躍り手で演じます。
曲に合わせて歌われるのは、応神天皇が木幡のヤカワエヒメに贈った求愛の歌です。
躍りと共に宇治市民混声合唱団のみなさんの歌声も
合わせてお聞きください。
獅子舞
     ししまい
     Shishimai
笛に定曲無く口に任せて吹き
鼓に定声無く手に任せて打つ・・・(中右記)
それぞれ思いのままに奏す秘曲に合わせて獅子が舞います。
散楽
     さんがく
     Sangaku
宇治の地にかつてあった・・・大陸渡来の散楽。
京都ジャンピング体操クラブの子供達による鮮やかな
アクロバティック且つダイナミックな演技をご覧ください。
惣躍り 急
     そうおどり きゅう
     So Odori Kyu
太鼓の拍子が活き活きと響き渡ります。
まつりに心を解き放った人々の躍りは最高潮に達し、
生命の歓喜を謳歌するのです。
終演〜大団円〜
     しゅうえん〜だいだんえん〜
     Shuen -Daidanen-
今宵、まつりに勧請された精霊たちは、
川風の彼方に帰ってゆきます。
そろそろ私たち田楽衆もおいとまする刻限となりました。
それでは皆様、おなごりはつきませぬけれど、
ごきげんよう。 また来年・・・

 

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